アパートの賃料は、経済学のごく初歩的な理論と同じように、需要と供給とで決まります。需要が高くなれば、高い賃料を設定しても入居者は見つかるでしょう。需要が低くなれば、賃料を下げないと入居してくれる人が現れない可能性が高くなります。供給についてはその逆で、供給が高くなれば価格競争が起こって、価格を下げざるを得なくなることもあります。
供給が低ければ、部屋を探している人は選ぶことができなくなって、賃料の高いアパートに入居せざるを得なくなることもあります。ですから、アパートの賃料を設定する際には、需給がどのようになっているのかを意識するのは良い方法です。例えば、冬から春にかけての間は部屋探しをする人が増えますから需要は非常に高くなると考えられます。この時には高い賃料を設定しても入居者を確保しやすくなります。
夏から秋頃にかけては需要が低くなりますから賃料を下げないと確保できなくなると考えられます。時期による需給の変化もありますが、それ以外にもいろいろな原因で需給は変化します。例えば、大学や専門学校が近くにできれば一気に需要は高くなるでしょう。大学が移転してしまうと一気に需要は減ります。
街全体が寂れていけば需要が減少しますし、近くにワンルームマンションがたくさん建築されるようになれば、供給が増加して賃料を下げざるを得なくなることもあります。このようなことを意識していれば、賃料の設定をしやすくなるでしょう。